令和時代、美容師に必要な"デザイン"とは?
こんにちは!
wataです(^^)
ブログリニューアルしました!
今までは数的な観点から美容師のセルフマプロデュースやサロンのマネジメントについて書いてきましたが、、、
これからはよりデザイン思考な内容にチェンジしていきます。
しかし一見、数字というロジカルでサイエンスな見方に対してデザインというとアートな見方を想像すると思いますが
実はデザインというのは
アート(感性)、サイエンス(理論)、クラフト(経験)というビジネスに重要な三つの要因が高度に絡み合っているものです。
数字の重要性は変わりません。
Ⅰ. 平成、日本は貧しくなってしまった。
平成初頭まで日本は世界ダントツトップの経済大国でした。
日本のGDP(国内総生産、つまり日本が上げた利益の総和)は世界のGDPの約20%を占めていました。
世界中の人々が経済活動によってあげた総利益のうち1/5が日本だけで占められている。
すさまじい数字ですね。
そして企業の時価総額の世界トップ20を日本の企業が独占してました。
しかし、平成30年間で日本はGDPにおいて中国に抜かれ、国民一人当たりのGDPは世界17位(2016年時点)。
世界17位というのは先進国の中ではかなり低い数値と言えます。
技術は進歩し、世の中はどんどん便利になっていくので大半の方が気付いていませんが…
日本は30年間で圧倒的に貧しくなりました。
国内の経済格差は開き、年収400~600万の所得層が減り『稼げる人、稼げない人の二極化』が進んでいます。
日本が貧しくなった要因は色々ありますが、大きな要因のひとつがクリエイティビティの欠如だと考えられています。
これは、日本が経済で世界のトップを取ったのは製造業の発展によるものであり、資本主義でありながら社会主義の様に人員をオーガナイズし国家教育も同じく『空気を乱さない人間や与えられたタスクを忠実にこなす人間』を育てる事に終始した歴史にあります。
当時はこれが功を奏し日本は経済大国に成り上がったのです。
しかし、インターネットの出現により全ては変わりました。
インターネットはそれまで一部の企業が独占していた情報や技術をプロモーションの為に開示させ、それによる企業競争、技術革新の加速する現象、すなわちオープンイノベーションを生み出しました。
こういったイノベーションが加速した時代に必要とされるのは、愚直に仕事をこなす人材ではなく閃きやアイディアに秀でた人材、"クリエイティビティ"を持った人材です。
日本はクリエイティビティを育てる教育をしてこなかった為、瞬く間に経済大国から凋落しどんどん貧しい国になっています。
この流れはまだまだ加速し、日本がしてきた教育によって育った人材の得意分野はAIやロボットの出現によりほぼ需要のない分野になってしまいました。
やって来た怜和の時代、未だに多くの人がひとつの会社でコツコツ頑張っていれば家一軒、車一台、子供二人、犬一匹といった暮らしが手に入ると思っています。
昔は会社の言うことを聞いていればみんなが当たり前にこの生活が手に入りました。
しかし、現代は違います。
必要とされるのは優れたクリエイティビティであり確たるパーソナリティです。
となりの人と同じ事をしていれば誰もが経済的に幸せになる時代はとっくに終わったのです。
Ⅱ. 人の心を豊かにする"デザイン"
令和の時代、あらゆる意味合いで"豊かさ"を手に入れる為にはクリエイティビティが必要です。
クリエイティビティとは"創造性と想像性"、クリエイションとイマジネーションが必要です。
創造するとは自分で考え行動する事。
その為には先の未来や相手の気持ちなどを想像する力必要です。
よく" 気が利く人 "と呼ばれる方達はクリエイティビティを持っている素質があると言えます。
気が利く人は他の人がしない事や必要な事を適切なタイミングで行動できる人です。
さらに言えばマニュアルにない事を自分の判断でできる人。
日本人は空気を読む事に終始し、集団からはみ出さないように教育された為クリエイティビティが育ちにくい環境に生きており自分で考え行動する事をしません。
いつでもリーダーたる誰かを求めて、正解をそのリーダーの解に委ねます。
しかし、それではクリエイティビティは身につきません。
もしあなたがクリエイティビティを身につける重要性に気づいたとしたら、きっとあなたは自分のパーソナリティについて考えるでしょう。
この答えを探して内省を重ねていくはずです。
この時、思考の矢印はずっと自分に向いています。
" 自分らしさとは?" " 自分だけのクリエイションとは ?" "自分のアイデンティティーとは?"
この答えは実は本質的な意味ではひとつしかありません。
それを導き出した時、思考の矢印は自分の外を向いていきます。
それが自分を取り巻く社会に向くはずです。
あなたがこの段階まで来たら、"デザイン"
本当の意味が見えてきます。
今、世界ではデザインの重要性が叫ばれています。というか、デザイン思考が当たり前になっています。
日本人が想像するデザインとはファッション性の高い何かのモノの形を指す事が圧倒的に多いですが、
デザインとは 簡潔に言うと" 表現・具現化・変換"です。
- 形があるモノの機能をより最大化させるモノの形に表現する行為
- 形がないモノを形があるモノに具現化する行為
- 形があるモノを全く別のモノに変換する行為
これがデザインです。
ここでいうモノとは人や生物を含むあらゆる事象を指します。
我々美容師であれば全ての事象を "髪" に表現、具現化、変換する行為がヘアデザインです。
私は、顧客の人生を髪という媒体を通してデザインするのが美容師の仕事だと思っています。
その為に顧客とのコミュニケーションが重要なファクターになります。
私にとって顧客の人生を知るという事は、顧客の人生を物語にした小説を読むような感覚です。
私は自分を"story designer"と定義付けてます。
顧客の未来をライフデザインするのではなく、過去から"その人らしさ"を構築するストーリーデザイン。
自分と向き合う為のデザインを提案する。
セルフアウェアネス(内省)の手助けをするデザイン。
それが私の "story designer" です。
私はサロンの顧客に対しては髪型にそのデザインを起こします。
美容師さんに対してはその人の哲学や精神、行動にデザインを起こします。
デザインは人を豊かにします。
業種問わず、優れたクリエイションとデザインが怜和の日本に必要なものなのです。
Ⅲ. 美容師が自分の "デザイン" を見つけるには?
まず、前述したセルフアウェアネス(内省)を重ね
" 自分らしさとは?" " 自分だけのクリエイションとは ?" "自分のアイデンティティーとは?"
こういった問いの答えを見つける事が必要です。
そしてその答えが見つかった時、自ずと自分の方向性が決まるはずです。
そしてそのあと、それを "デザインに起こす" 技術が必要になります。
これは精神論ではなく、理論的な技術が必要です。
美大などでばこういった技術を教わる事が出来ます。
まずはセルフアウェアネスを重ね、自分の方向性を決めて下さい。
そして次は髪にそれをデザインする方法を勉強しましょう。
そうする事で、あなだけのクリエイション、ヘアデザインが見つかるはずです。
あなたのセルフアウェアネスを助け、あなたの今までをストーリーにデザインします。
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