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Zoff、焼肉ライクに学ぶ新しい美容室の差別化戦略とは?③

こんにちは!

サロンコンサルタントのワタナベタツヤです^ ^

 

Zoff、焼肉ライクに学ぶ新しい美容室の差別化戦略とは?というテーマでお届けしていますが、今回でやっとZoff、焼肉ライクの話まで辿り着けました!笑

是非皆さんに読んで欲しいです!では前回記事からの続きです!

 

1美容室の差別化戦略にありがちな3つの失敗

2チェーン店にできない事をやるのが差別化戦略ではない

Zoffと焼肉ライクに学ぶ ”新しい価値観の売り方”

 

 

Zoffと焼肉ライクに学ぶ ”新しい価値観の売り方”

前回、差別化戦略には”ありそうでなかった””ちょっとした違い”を考える事が必要だという話をさせて頂きました。

ではそういったアイディアがどうしたら思い浮かぶのか?

それを端的に一言で表すと

 

サービスではなく価値観を売る

 

事が差別化戦略を成功させるコツです!

 

これをZoffと焼肉ライクを例にして説明します。

 

 

Zoffが売っているのは”眼鏡”ではなく”ファッション小物”

大手メガネチェーンのZoffはみなさんもご存知ではないでしょうか?ZoffJINSとほぼ同時期に安価のメガネチェーンとして成長しました。この二社はメガネの生産方式において新しい技術を導入することにより当時高価だったメガネを低価格で提供する事でグロースしていった企業です。

しかし二社には決定的な違いがあります。

実は、Zoffはそもそもメガネを作る会社ではなくファション系の企業の一つのプロジェクトという形でスタートしています。

JINSはメガネを作る企業としてスタートしているのに対してZoffはファッションの一部としてメガネを見ています。結果、Zoffの店舗は水色と白を基調にしたとてもメガネ屋とは思えない内装で、スタッフユニホームもカジュアルなデニムシャツやエプロン。眼鏡屋といえばスーツにメガネの店員さんが待っているというイメージを完全に壊しました。

またそれまでのメガネは『目が悪い人のするもの』という認識であり、ファッションとしての伊達眼鏡は『おしゃれ上級者』が有名ブランドのメガネをするといった敷居の高いイメージでしたが、Zoffはおしゃれなメガネを安価で提供することによりファッションとしてのメガネを幅広く浸透させたなのです。

その結果、『メガネはダサいからコンタクト派』『目は悪く無いけどメガネかけたい!』といった顧客の獲得に成功し市民権を得たのです。

安価で手の出しやすいおしゃれメガネでグロースしたZoffですが、おしゃれなメガネという括りで考えた時、レイバントムフォードといった有名ブランドの『あれ?それ○○のメガネじゃない?』といった”かけているだけでブランドがわかるおしゃれなメガネ”ではありません。

Zoffのメガネをかけていても誰もZoffのメガネだとは気づかないのにもかかわらずZoffのメガネが”ファッショナブルで、安いメガネでもZoffで買ったメガネなら恥ずかしく無い”という認識があるのはメガネももちろんですが、店舗の空間やプロモーションにこだわる事で

メガネ(製品)に価値をつけるのではなく、企業に価値をつけたからです。

 

Zoffは”おしゃれなメガネ”を売っているのでは無く、”メガネをかけるファッションを気軽に楽しむ”という新しい価値観を売ってグロースしました。

 

最初からメガネを売ろうとは思っていないので、他社と差別化出来たのです。

 

僕はZoffが最初からメガネを作る会社で、おしゃれなメガネを売ろうと考えていたらここまでの成長は無かったと思います。

おしゃれなメガネを売ったのでもなく、安いメガネを売ったのでもなく、新しい価値観をメガネを通して売った事で 商圏、潜在顧客の数を圧倒的に増やすことに成功した差別化戦略の良いお手本だと思います。

 

②焼肉ライクは一人焼肉店ではなく”ファストフード”

ここ一年で大きく店舗数を増やしているのが”焼肉のファストフード”を打ち出している焼肉ライクです。一人焼肉は以前から注目されていましたが焼肉ライク程グロースした企業はありません。

それは焼肉ライクが”一人焼肉”で売り出しているのではなく”焼肉のファストフード”を打ち出しているからです。

一人焼肉は、焼肉といえば二人以上で食べる食べ物かつ、牛角により安価で庶民にも身近な食べ物になったといえファストフード程気軽な食べ物では無いという認識を見事に打破しています。

これも”新しい価値観”を売って成功した差別化戦略の良い事例です。

一人焼肉は一人でも焼肉が食べれるというサービスですが、それだけでは一般の焼肉店と潜在顧客はそれほど変わらなかったのが実際のところでした。一人焼肉専門店と打ち出してしまえば多人数来店の潜在顧客を失うことになり、一人という特性上回転率を上げなければ利益が出ないの問題を解決できる程のアイディアや潜在顧客数を獲得出来なかった。マーケットは思ったより狭くなってしまう。しかし、焼肉ライクは”ファストフード”という打ち出しでその問題を解決しています。

ファストフードというのはそのジャンルに上位互換が求められていないのが特徴です。例えばファストフードの代表格、ハンバーガーや牛丼は『高級なハンバーガー』『高級な牛丼』というものはあまり需要がないのです。おしゃれなハンバーガー店は沢山ありますが、それはハンバーガーのクオリティももちろん関係していますが、カジュアルな格好でカフェ感覚で楽しめる場所というイメージが重要なビジネススタイルです。値段はハンバーガーにしては高いという程度で、すごく高級なわけではないですよね。しかしこれがファストフード以外の料理になると価格帯は高いものから安いものまでかなり開きます。一人焼肉専門店はあくまで焼肉を一人で楽しめるお店であってファストフードではないです。

焼肉ライクは”ファストフード”という明確なコンセプトを打ち出しグロースしています。

手ごろな価格帯、プレート形式のセットメニューでの提供、テーブルについてから退店するまでお冷や箸、お手拭きなどを店員に頼まなくても全てその場で完結するデザイン、タレのラインナップ、片付けや準備を円滑に行うための道具を全て一つのバッグに収納でき持ち運びやすくし作業効率化を図ったシステム、和やコリアンのテイストを極力少なくしカジュアルに仕上げた店内や店舗ロゴ。どれをとってもコンセプトが明確にサービスに直結しています。

 

Zoffも焼肉ライクも低価格サービスでチェーン化しているし、小規模サロンの差別化戦略には参考にならないのでは?と思う方もいると思います。

しかし、両企業ともコストダウンの方法は知恵を絞りアイディアによって生み出したからこそできています。

美容室ではコストダウンする事で良い商材が使えなくなり品質が落ちるのでは?と思いがちですが、コストとは人、物、金、時間の4つです。

まずは明確なコンセプト(価値観)を構築し、それが最も反映するサービスを考える。利益や売り上げに関しては後から考ればいいんです。明確なコンセプトが反映されたサービスは必ず差別化するはずです。そのサービスを行うためのコストやリスクの解決策を後から考え、具現化する事が大事です。利益やコスト面を最初から目的にしたサービスは既存のビジネススタイルに思考が囚われる為差別化が上手くいきません、大事なのはあなたの価値観をどれだけお客様と共有・共感できるかです。

 

◎まとめ…美容室の差別化戦略を成功させるコツ

  1. あなたやあなたのサロンの伝えたい価値観を明確にし、コンセプトを構築する。
  2. まずはコスト、リスク、利益面を考えずあなたのコンセプトを最適に伝えられるサービスを考える
  3. 2で考えたサービスを展開するにあたって問題になるコストやリスクについて解決策を考え

 

この流れでサービスを考えていく事でサービス、ブランドを差別化することが出来、リターンを含めた集客を効率良く行う事ができるはずです。

 

なのでまずはサロンのコンセプトを明確にし、あなたの哲学を反映させる事がスタートであり、それに必要なのはあなたの情熱に他なりません!

 

Zoff、焼肉ライクに学ぶ新しい美容室の差別化戦略とは?』いかがでしたか?

 

美容室の差別化戦略、コスト管理、集客マーケティング、教育、、、

様々なお悩みにご相談させて頂きます。

 

では、今回はここまでで!読んで頂きありがとうございました!